ホットアルバム炭酸泉タブレットがAIボイスボットで解約受付を自動化 — 完了率約90%
無添加重炭酸入浴剤「HOT TAB」を展開するホットアルバム炭酸泉タブレットが、AIボイスボット「commubo(コミュボ)」を解約受付業務に導入した。業務完了率は約90%に達し、オペレーター増員ゼロで約3.5人月の工数削減を実現している。
ホットアルバム炭酸泉タブレットの事業概要
株式会社ホットアルバム炭酸泉タブレットは、東京都八王子市に本社を置く入浴剤メーカーである。無添加の重炭酸入浴剤「HOT TAB」を製造・販売し、インフォマーシャルCMを通じた定期便モデルで販売を展開している。電話注文の顧客は約9割が70代以上という特徴がある。
導入の背景と課題
インフォマーシャルCMの効果で定期便利用者が急増し、解約や問い合わせなどの入電も比例して増加した。繁忙期には最大50件の待ち呼が発生し、オペレーターの負担が深刻化していた。有人窓口は平日10時から17時までだが、土日の入電数が平日を上回るという構造的なミスマッチも抱えていた。
さらに、顧客の約9割が70代以上であるため、従来のプッシュボタン式IVR(自動音声応答)では「ボタン操作が困難」「一方通行の案内に不安を感じる」といった課題があり、単純な自動化では対応できない状況だった。
導入したAIボイスボットと活用方法
同社はソフトフロントジャパンが提供するAIボイスボット「commubo(コミュボ)」を導入した。commuboは音声による自然な対話が可能なAIボイスボットで、クラウド型CTI「BIZTEL」と連携して運用されている。
導入にあたっては高齢者が音声ロボットと対話しやすい環境を重視し、シンプルな対話設計で解約手続きを完結できる仕組みを構築した。
「簡単な変更や問合せの受付など、ほか定型業務の自動化を検討していく方針」
株式会社ホットアルバム炭酸泉タブレット(出典:株式会社ソフトフロントホールディングス PR TIMES プレスリリース 2026年10月8日)
成果
・ボイスボットによる業務完了率約90%を達成。
・解約受付を月間約2,000件自動応対し、オペレーターの工数約3.5人月を削減。
・繁忙期に最大50件発生していた待ち呼が1桁まで減少。
・曜日を問わず手続きが完結できるようになり、土日の入電集中にも対応。
完了率約90%という高い数字の背景には、音声の応答タイミング(間合い)の設計がある。高齢者は音声ロボットとの対話経験が少なく、応答が速すぎると会話が途切れやすい。シンプルな対話フローと適切な間合いの設計が、IVRで対応できなかった顧客層の手続き完了につながった。
中小企業が学べるポイント
「型が決まった電話業務」と「高齢者顧客」という組み合わせは、入浴剤D2Cに限らず、介護サービス・不動産管理・通販・クリニック予約など幅広い業種に共通する構造である。
今回のケースで注目すべきは、IVR(ボタン操作式)で一度失敗した業務でも、音声対話型に切り替えることで完了率が高まるという実証が出た点だ。高齢者顧客を持つ企業がIVR自動化をあきらめていた場合、今回の事例は検討のきっかけになる。
また、月間2,000件という規模は大企業向けに見えるが、解約受付だけに絞れば月数百件規模の中小企業でも投資対効果が成立するケースがある。まず「自社の電話業務で毎回同じ対応をしている業務」を洗い出し、1業務から試すアプローチが現実的だ。
