日本メジフィジックスがAI審査を導入 — 出典チェック最大30分が瞬時に
日本メジフィジックス株式会社がShaperon審査AIを導入し、資料の出典整合性チェックにかかる時間を最大30分から瞬時に短縮した。審査件数の増加と短納期対応を同時に実現している。
導入企業概要
日本メジフィジックス株式会社は、東京都江東区に本社を置く製薬企業である。医薬品の製造・販売を手がけており、社内のメディカルアフェアーズ部門が医薬関連資料の審査業務を担っている。
導入の背景と課題
同社では体制変更により審査件数が増加していた。加えて、講演会スライドなどの直前依頼への短納期対応も求められていた。審査担当者間での判断のブレや客観的根拠の不足も課題であり、審査業務の属人化を解消する必要があった。
導入したAI / プロセス
同社は株式会社シャペロンが提供する「Shaperon 審査AI」を導入した。複数社を比較検討し、トライアルでスライドの検証を実施したうえで採用を決定した。学習データが不要で低導入コストだった点が決め手の一つとなった。Shaperon 審査AIは資料中の出典整合性を自動でチェックする仕組みで、最大30分かかっていた確認作業を瞬時に完了できるようになった。
「審査業務の効率化だけでなく、心理的余裕が生まれたことが何より大きいです。」(メディカルアフェアーズ部 猪澤氏)
成果(数字)
- 出典整合性チェック: 最大30分 → 瞬時に短縮
- 同時並行での複数案件審査が可能に
- 審査担当者間の判断基準が統一
中小企業が審査AI導入から学べるポイント
今回の事例は製薬業界の専門部門の話だが、構造的な学びは製薬以外の企業にも広く当てはまる。
(a)学習データ不要が、導入障壁を大きく下げる意味
AI導入でよく聞かれるのが「まず自社データを用意するのが大変」という声だ。しかし今回Shaperon審査AIが採用された決め手の一つは、学習データが不要だったという点にある。自社固有のデータを大量に準備しなくても導入できるAIツールは、人材もコストも限られる中小企業にとって選択肢として現実的になりやすい。「AI導入はうちには早い」という思い込みを一度外して検討する価値がある。
(b)「人がやるしかない」チェック業務は、製薬以外にも存在する
出典整合性チェックは製薬業界特有の業務に見えるが、「内容が正確かどうかを人が一つひとつ確認する」という構造は多くの業種に共通する。たとえば品質管理部門の検査記録の突合、法務・総務部門の契約書の条項チェック、翻訳・ローカライズ業務での用語統一確認などは、いずれも属人的な照合作業が長時間を占める。「これは人間にしかできない」と思い込んでいるチェック業務こそ、AIが代替できる余地が大きい。
(c)「心理的余裕が生まれた」という言葉が示すもの
猪澤氏のコメントで注目したいのは「心理的余裕が生まれた」という表現だ。時間短縮の数字だけでなく、専門判断を要する業務をAIが補佐することで担当者の精神的な負担が減る。この効果は、属人判断に依存していた業務ほど大きく現れる。人数が少ない組織では一人の担当者が複数の重要チェックを抱えるケースが多く、その担当者が心理的に追い詰められることが判断の質低下につながるリスクもある。AIを導入することで「余裕」を生み出し、本来その人がすべき判断に集中できる環境を整えることが、チーム全体の底上げにつながる。
出典: 日本メジフィジックス、Shaperon 審査AIの導入により最大30分かかっていた出典整合性チェックを瞬時に完了。 | 株式会社シャペロンのプレスリリース(PR TIMES)
