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インスタ分析の基本!成果を最大化する7つの指標と、ツールの選び方

インスタグラムは今や多くの企業やブランドにとって欠かせないマーケティングツールとなっています。しかし、効果的な運用のためには、ただ投稿を続けるだけでは不十分です。

本記事では、インスタグラム分析がなぜ重要なのか、分析を行う上で大切にしたい指標、分析の観点、そして分析ツールの選び方まで、包括的に解説します。

あまりお金をかけられない…という方向けに、インスタグラムの公式機能である「インサイト機能」ができることも徹底解説。

インスタグラムアカウントをより成長させたい方、分析ツールの導入を検討している方はぜひご一読ください。

 

 

なぜインスタグラムの分析が必要なの?

まずはインスタグラム運用を始めたばかりの方へ向けて、そもそもインスタグラムの分析はどうして行うべきなのか、重要性と目的について解説いたします。

 

1. 投稿の効果を把握できる

投稿をデータの観点で分析することで、どの投稿が人気があるのか、どんな内容がフォロワーの興味を引いているのかが正確に把握できます

これにより、どのような投稿が効果的か、投稿のタイミングはいつが最適かなどの改善点が明確になります。

 

2. フォロワーへの理解が深まる

フォロワーの年齢層や性別、活動時間帯などの情報を分析することで、ターゲットに合わせた投稿内容や投稿時間を選べるようになります。

 

3. アカウントの成長を根拠立てて確認できる

フォロワー数の増減や投稿への反応(いいね、コメントなど)の推移を見ることで、アカウントが成長しているかどうかを確認できます。

「なんとなくフォロワーが増えてきた」という感覚的な手応えにとどまらず、より根拠立てて戦略を練ることができるのです。

 

4. 競合との差別化を図ることができる

自分のアカウントだけでなく、競合アカウントの分析を行うことで、業界トレンドや成功事例を把握できます。

これにより、自社の強みを活かした戦略を立てやすくなります。

インスタグラムアカウントを分析することで、データに基づいた意思決定が行えるようになり、より確実に成果を上げられるようになるのです。

 

インスタ分析に大切な7つの指標

 

インスタグラム運用において、チェックすべき主要な7つの指標について解説します。

これらの指標は、適切な運用ができているかの判断材料になります。

保存数が少ない投稿は、ユーザーが「見返したい」と思う情報を提供できていない証拠になり、フォロー率が低いアカウントは、自身に興味を持ってもらえていない証拠になる、というように。

一つずつ解説していきます。

 

1. エンゲージメント

エンゲージメントは、インスタグラム運用において最も重要な指標です。

いいね、コメント、保存、シェアなどのユーザーアクションを総合的に表す指標で、コンテンツの質や魅力を示します。

 

■エンゲージメント率の計算式

エンゲージメントの総数 ÷ (インプレッション or リーチ or フォロワー数) × 100

 

インスタグラム全体の平均エンゲージメント率は約1〜1.5%とされています。

エンゲージメント率が高いほど、アルゴリズムの評価が上がり、より多くのユーザーに投稿が表示されやすくなります。

 

もしご自身のアカウントの平均エンゲージメント率が1%を切っていたら、根本的な改善が必要なサインです。

などを確認して改善を図ってみましょう。

 

2. リーチ数

リーチ数は、自分のコンテンツを閲覧したユニークなアカウント数(自分以外のユーザー数)を示します。つまり、コンテンツが見られた人数を知る指標ということですね。

リーチ数が多いほど、より多くの人に投稿が届いていることを意味し、認知度向上やフォロワー獲得の可能性が高まります。

 

3. 保存数

保存数は、投稿の質を示す重要な指標です。

ユーザーが「後で見返したい」と思う価値の高いコンテンツであることを示し、アルゴリズム上でも重視されます。

保存数が多い投稿は、発見タブに表示されやすくなり、リーチ数の増加につながります。

 

4. プロフィールへのアクセス数

プロフィールへのアクセス数は、投稿を見たユーザーがプロフィール画面に訪れた数を指します。

これはユーザーがアカウントに興味を持った度合いを示します。フォロワーを増やすことが目的である場合は特に重要な指標と言えるでしょう。

 

5. フォロー率

フォロー率は、プロフィールに訪れたユーザーのうち、実際にフォローしてくれた割合を示します。フォロー率が高いほど、アカウントの魅力度が高いことを意味します。

 

■フォロー率の計算式

フォロワー増加数 ÷ プロフィールアクセス数 × 100

 

6. インプレッション数

インプレッション数は、投稿が表示された総回数を示します。

2のリーチ数と似た指標ですが、以下のような違いがあります。

 

そのため、カウントの仕方はこのように変わります。

インプレッション数 リーチ数
10人に1回見られる 10 10
10人に2回見られる 20 10

インプレッション数は同じユーザーが複数回見た場合もカウントされるため、リーチ数よりも大きな数値になります。

そのため、コンテンツの露出度を測る指標として重要と言えます。

 

7. フォロワー増加数

フォロワー増加数は、アカウントの成長を直接的に示す指標です。

しかし、単純にフォロワー数を増やすことを目的とするのではなく、エンゲージメントを重視し、質の高いフォロワーを獲得することが重要となります。

これらの指標を総合的に分析し、改善することで、効果的なインスタグラム運用が可能になります。

特にエンゲージメント、リーチ数、保存数に注目し、質の高いコンテンツを提供することが、アカウントの成長につながります。

 

フォロワーを増やす戦略・施策については、以下の記事で詳細に説明しています。

「フォロワー増加を重視してインスタグラムを運用している」という方は、ぜひご一読ください。

>>>不動産インスタ集客術!フォロワーを有効に増やす4ステップを解説

 

 

インスタグラムを分析する3つの観点

では次に、インスタグラム分析の手法について解説します。

さまざまな手法がありますが、主要なものを3つの観点に分けて見ていきましょう。

 

投稿分析

投稿分析は、自社のコンテンツのパフォーマンスを評価し、改善するための手法です。

■主な分析指標

 

■主な分析方法と目的

まずは投稿内容から見ていきます。高いパフォーマンスを発揮した投稿の共通点を抽出します。

次にフォロワーからリアクションを得やすいタイミングを探ります。投稿時間・曜日ごとのパフォーマンスを比較し、フォロワーの反応率が良い時間を把握していきます。

これにより、フォロワーの反応が良いコンテンツの特徴を知り、今後の投稿戦略に活かすことができます。

 

ハッシュタグ分析

自社のブランドや商品のハッシュタグを収集して拡散された総量を知り、クチコミを分析する手法です。

■主な分析指標

 

■主な分析方法と目的

まずは投稿に使用したハッシュタグが、どれだけユーザーに活用されているかを確認します。

この時、ハッシュタグを活用してくれたユーザーが他のどんなハッシュタグと合わせて投稿しているのか(共起キーワード)も見ていくことで、どんなハッシュタグをいつ付ければ高い効果を発揮するかも見えてきます。

ハッシュタグ分析は、リーチを拡大し、ターゲットとなるユーザーへ効果的にアプローチするための分析手法と言えます。

 

競合分析

自分のアカウントだけでなく、他人のアカウントを分析して自社に生かしていく手法です。

同じジャンルで成果を上げている競合アカウントを分析することで、自社アカウントが抱えている課題の解決へのヒントを得られたり、新たなアイデアを思いついたりする可能性を秘めています。

 

■主な分析指標

 

■主な分析方法と目的

競合他社のアカウントパフォーマンスを観察し、高エンゲージメント投稿の特徴を分析していきます。

そこから、競合他社の投稿戦略が見えてくるはず。自社のアカウントでも活用できる施策がないか検討してみましょう。

これら3つの分析手法を組み合わせることで、アカウントの成長を加速させることができます。

 

お金をかけずに基本的な分析を!インスタグラムのインサイト機能のご紹介

ここまで、インスタグラム分析の重要性と主な手法について紹介してきました。

有料ツールを使うことで、自社や競合他社のアカウントのデータ取得・分析を詳細に進めることができます。レポート作成などの手間を減らせるツールも多く販売されているので、目的に応じて取り入れてみると良いでしょう。

ただ、「アカウントを成長させるために分析が大事ということはわかったけど、できればお金をかけたくない…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

インスタグラムには、自分のアカウントについて分析できる「インサイト機能」があります。

プロアカウントに移行すれば、どなたでも無料で利用可能です。

 

この章では、公式のインサイト機能でできること・できないことをご説明いたします。

お金をかけてインスタグラム分析を行うべきなのか迷っているという方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

インサイト機能でできること

まずはインサイト機能でできることを紹介します。

①基本的な統計情報

フォロワー数の推移、リーチ数やインプレッション数、エンゲージメント率(いいね、コメント、保存数など)といった自分の投稿に関する基本的な数値を確認できます。

 

②フォロワー分析

フォロワーの年齢層・性別・地域などの属性情報、フォロワーの活動時間帯がわかります。

 

③投稿パフォーマンス分析

各投稿のエンゲージメント率比較、高パフォーマンス投稿の特徴抽出、投稿サマリー(投稿数と平均エンゲージメント数の推移)がわかります。

 

④ストーリーズ分析

ストーリーズの視聴完了率、タップバック率、離脱率やストーリーズのパフォーマンス比較ができます。

 

⑤プロフィール訪問数

プロフィールページへのアクセス数、プロフィールからのウェブサイトクリック数を確認できます。

 

⑥コンテンツ別の分析

写真、動画、カルーセル投稿など、コンテンツタイプ別のパフォーマンス比較ができます。

 

⑦ハッシュタグ分析

使用したハッシュタグのパフォーマンス評価が見られます。

 

⑧有料プロモーションのデータ

広告キャンペーンの結果と効果測定が可能です。

 

⑨期間指定での分析

過去7日間、30日間、3ヶ月間など、期間を指定してのデータ確認ができます。

 

このように、自分のアカウントにおける投稿分析やハッシュタグ分析を行うための基本的な情報は、インサイト機能で網羅的に確認することができます。

 

インサイト機能でできないこと

一方、インサイト機能には以下のような制限があります。

 

取得データの制限

ストーリーズのデータは48時間後に消失し、それ以前のデータは閲覧できなくなります。

フォロワーやリーチにまつわるデータは過去90日分、投稿のインサイトは過去2年分のデータしか閲覧できません。長期間にわたるデータの傾向分析は限定的であると言えます。

 

また、累計フォロワー数の推移など、より詳細な分析データは提供されておらず、複数のアカウントを同時に分析・比較することもできません

加えて、現状ではインサイトデータのダウンロードはできず、データをカスタマイズしてレポート化する機能はありません

 

フォロワー数による制限

フォロワーが100人未満の場合、フォロワー関連のデータ(フォロワー数の推移や居住地域、アクティブな時間帯など)が表示されません。

 

これらを踏まえると、

 

上記のようなお悩みを持つ方は、分析ツールの導入を検討すると良いでしょう。

 

目的別・インスタ分析ツールのおすすめ6選

インスタグラムの分析ツールは、それぞれ強みを持っています。

分析ツールの強みを活かして、インスタグラム運用で自社が抱えているお悩みが解決され成果が上がる、というのが理想ですよね。

そこで、おすすめのインスタ分析ツールを目的別に6つご紹介します。

 

分析の精度向上タイプ

インサイト機能では得られない詳細な分析結果や業界のトレンド、競合他社との比較なども行えるツールです。

ただ分析結果を出力するだけでなく、運用の改善提案を行ってくれるものもあります。

マーケティング施策に力を入れていきたい方におすすめのツールです。

 

Insight Suite for Instagram

出典:Insight Suite公式サイト

 

Insight Suite for Instagramは、フォロワー分析や競合アカウントの分析など、多角的な分析に優れたツールです。

投稿パフォーマンスの高いものの特徴からコンテンツや、あなたのアカウントのフォロワー情報に基づく投稿時間の提案もしてくれます。

自分の視点だけではなく、客観的な視点で分析を行いたい方に向いているツールと言えるでしょう。

無料プランがあることも挑戦しやすいポイントですね。

 

強み

改善案の提案機能

料金

Free 0円
Lite 月額7,040円(税込)〜
Standard 月額17,600円(税込)〜
Professional 月額44,000円(税込)〜

 

こんなお悩みを持つ方におすすめ

 

SINIS

出典:SINIS公式サイト

SINISの特徴の一つは、なんといってもそのリーズナブルさ。無料プランもあり、有料プランは月額5,500円から導入できます。

価格だけでなく、ハッシュタグ分析や自アカウントの投稿分析も十分に行うことができます。

 

強み

改善案の提案機能

金額

 

こんなお悩みを持つ方におすすめ

 

GRASIS

出典:GRASIS公式サイト

 

GRASISは、AIを活用した運用支援が特徴のツールです。

投稿文案の提案をしてくれるため、コンスタントに投稿制作を行う方の心強い味方となってくれるでしょう。

競合アカウントとのベンチマーク分析など、改善提案も行ってくれます。

 

強み

改善案の提案機能

料金

こんなお悩みを持つ方におすすめ

 

運用・管理工数の削減を得意とするタイプ

レポートの作成はもちろん、投稿ごとのハッシュタグの提案やキャンペーンの設定といった日々の投稿業務を自動化してくれるタイプです。

運用チームが多忙で少しでも工数を減らしたい、複数のアカウントを運用していて業務が煩雑なため、ヒューマンエラーを少なくしたいという方におすすめのツールです。

 

HINOME

出典:HINOME公式Webサイト

 

HINOMEの特徴は、分析レポート作成時間を約70%も削減してくれること。

複数アカウントを運用される方や、レポート作成に時間がかかっている方にはうってつけのツールと言えます。

投稿スケジュールや運用タスクを一括管理できる機能も備えています。

 

削減できる工数

料金

こんなお悩みを持つ方におすすめ

 

Later

出典:Later公式サイト

 

Laterは投稿予約機能に優れたツールです。一括で予約することにより、作業時間を約60%削減できます。

ハッシュタグ提案機能もあり、投稿制作の時間を短縮したい方におすすめです。

 

削減できる工数

料金

Free 0円(機能制限あり)
Starter 月額15ドルから
Growth 月額25ドルから
Advanced 月額40ドルから

こんなお悩みを持つ方におすすめ

 

Iconosquare

出典:lconosquare 公式サイト

 

Iconsquareは、詳細な競合分析を行えるツールです。自動ベンチマーク機能によって、競合調査時間を約55%削減した実績を有しています。

そのほかにも、レポート作成のサポートや投稿戦略の提案など、幅広い強みを持つツールと言えるでしょう。

 

削減できる工数

料金

Pro 月額$49(年払いの場合)
Advanced 月額$79(年払いの場合)
Enterprise 要相談

こんなお悩みを持つ方におすすめ

 

まとめ

インスタグラム分析は、効果的なアカウント運用に不可欠です。

主要な7つの指標(エンゲージメント、リーチ数、保存数、プロフィールアクセス数、フォロー率、インプレッション数、フォロワー増加数)を活用し、投稿、ハッシュタグ、競合の3つの観点から分析を行うことで、戦略的な運用が可能になります。

基本的な分析には無料のインサイト機能が利用できますが、より詳細な分析や効率的な運用管理には、目的に応じた分析ツールの導入が効果的です。

お悩みに合わせて、6つのおすすめ分析ツールを紹介させていただきました。

分析と改善を継続することで、質の高いコンテンツ制作とフォロワー獲得につながり、アカウントの成長を加速させることができるでしょう。

 

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