MIGRIDSが70店舗の広告分析をAIで週17.5時間から10分に圧縮した方法
導入企業概要
株式会社MIGRIDSは、全国でパーソナルジムやピラティスを展開する企業です。全国70店舗を運営しており、各店舗の集客を広告で支える体制を取っています。フィットネス業界では店舗ごとに商圏が異なるため、広告の効果確認は「全店舗を個別に見る」作業が前提になります。
導入の背景と課題
70店舗それぞれの広告運用状態を確認・分析する業務は、週17.5時間相当の工数を要していました。担当者は各店舗の数値を一つひとつ確認し、異常値や改善点を洗い出す作業を繰り返す必要があります。店舗数が増えるほど確認量は比例して増え、本来注力すべき改善提案や戦略立案に使える時間が削られていました。
1店舗あたり平均15分の計算になります。媒体ごとのインプレッション・CTR・CVRを複数ウィンドウで開きながら異常値を探す作業は、経験に依存する部分が大きく、担当者が変わると再現が難しい業務でもありました。
導入したAI / プロセス
MIGRIDSはAI導入支援を手がける株式会社AXのAIエージェントを活用し、広告分析業務の自動化に取り組みました。70店舗分の広告パフォーマンスデータをAIが横断的に収集・分析し、担当者が確認すべきポイントを要約して提示する仕組みを構築しました。
担当者は「判断」と「次のアクション」に集中できるよう、情報収集・集計・異常値の検出という工程をAIに委ねる設計です。従来は「数値を眺めながら問題を探す」という非構造的な作業でしたが、AIが出力した要約に対して判断を下す構造に切り替えることで、同じ確認作業を約10分に集約しています。
「週17.5時間相当かかっていた広告分析を約10分に集約した」
── 株式会社AX(出典:プレスリリース 2026年9月17日)
成果(数字)
・広告分析工数:週17.5時間 → 約10分(約99%削減・試算値)
・対象店舗数:全国70店舗の広告運用を一元把握
※削減率は(1,050分 – 10分)÷ 1,050分で算出した試算値です。
多店舗・多媒体を抱える企業への応用ポイント
この事例の核心は「店舗数が多い」ことではなく、「確認すべきデータが掛け算で増える構造がある」という点です。
同じ構造は、店舗数が少なくても発生します。たとえば、Google広告・Meta広告・LINE広告を3媒体で運用していれば、1店舗でも確認する数値の組み合わせは媒体数×指標数で増えます。「毎週月曜に広告レポートを確認する時間が1時間以上かかっている」という状況があれば、同じアプローチが有効です。
取り組みの最初のステップとしては、現状の確認作業を「データ収集」「集計・比較」「異常値判断」「改善案立案」の4工程に分解することが出発点になります。このうち「データ収集」と「集計・比較」はAIに渡しやすく、「判断」と「立案」は人が担う工程として整理できます。
出典: 株式会社AX「株式会社AX、AI導入後の業務再設計に関する分析レポートを公開|公開事例4社から見る、AIに任せる業務と人が担う判断」(2026年9月17日)
