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企業事例

アイニコグループが「現場発案のAI文化」で自走 — 広報企画部で年間1,368時間を削減

この記事の監修者 株式会社デジタルゴリラ

導入企業概要

アイニコグループ株式会社は、奈良を拠点に注文・分譲住宅やリフォーム、不動産、保育、介護、民泊、企業向けIT/DX研修支援、業務管理SaaS(BOXJOB)まで手がける地域グループ企業だ。2007年設立で、住宅事業を中心に複数の事業部を展開している。同社は2025年10月、特定のツール導入にとどまらず、各事業部が自らAI活用を企画・実行する「現場発案のAI文化」を約1年かけて社内に築いた取り組みを公表した。

導入の背景と課題

中小企業のAI活用は、外部ベンダーへの丸投げや、一部の詳しい社員への属人化で止まりやすい。住宅から介護・保育まで幅広い事業を抱えるアイニコグループでは、部署ごとに業務が大きく異なるため、1つのAIツールを全社一律で導入しても現場には刺さりにくいという事情があった。同社が掲げたのは「外部依存」から「自走」への転換だ。

そこで2024年10月から、株式会社THAの協力のもとで社内AI活用推進ワーキンググループを立ち上げる。狙いは、AIを「使う」だけの企業ではなく、現場が自分たちで課題を見つけ仕組みを作る「活かす」企業へ移行することにあった。

導入したAI / プロセス

使ったツールはClaude・Gemini・ChatGPTをはじめ、GAS(Google Apps Script)、NotebookLM、Canva AI、Gemini APIなど。高価な専用システムではなく、各部署が手の届く生成AIを現場発案で組み合わせていったのが特徴だ。

仕組みづくりの中心は運用ルーティンにある。各事業部がまず「AIを活用してどうなりたいか」のゴールを自ら設定し、毎週オンライン会で進捗と困りごとを共有。3か月・6か月・12か月をマイルストーンに置き、うまくいかなかったときは「できない理由の言語化」を徹底した。AIを「知る」「わかる」「行う」「できる」の段階で根気よく回したことが、文化として定着する土台になった。

「正直8割は理解できませんでした。でも、それでいいと思っています。なぜなら、社員が私の理解を超えるスピードで進化している証拠だからです」

(出典:アイニコグループ 代表・田尻忠義氏のコメント、PR TIMES 2025年10月27日)

成果(数字)

各事業部がそれぞれ独自にAI活用施策を実行し、部門ごとに削減実績を公表している。代表的なものは次のとおり。

  • 広報企画部:AIによる業務自動化で年間1,368時間の業務時間を削減(削減効果は前年比約1.5倍)
  • 介護事業部:月間約150時間の業務時間削減に貢献
  • リノベ事業部:月間約70時間の業務時間を削減

※数字はいずれもアイニコグループが公表した部門ごとの実績。部門により対象業務が異なるため、全社合算値ではない。

「AIを導入する目的は、単なる効率化ではなく、”どうすればもっと良くなるか”を自ら考え、社員同士が行動する力を育てること」

(出典:アイニコグループ 代表・田尻忠義氏のコメント、PR TIMES 2025年10月27日)


出典: アイニコグループ株式会社「年間1,368時間の業務削減も!AIを「使う」から「活かす」へ。工務店が1年で築いた「現場発案のAI文化」とは?」(2025年10月27日)

株式会社デジタルゴリラ