LINEヤフーコミュニケーションズが生成AI活用でこう変わった — 年30万時間の効率化・CS対応時間4分の1に短縮
導入企業概要
LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社(福岡市博多区)は、LINEヤフー株式会社の100%子会社として、LINEやYahoo!関連サービスの運営業務を担う企業だ。QA・カスタマーサポート・コンテンツモニタリングなど、大規模サービスを支える運用業務を幅広く手がけている。2013年11月設立、資本金4億9000万円。
導入の背景と課題
サービスの継続的な拡大にともない、QA・カスタマーサポート・コンテンツモニタリングの各部門で業務量が増加し続けていた。テスト設計から問い合わせ対応、コンテンツの目視確認まで、人手に依存した工程が多く、人的リソースの増強だけでは持続的な対応が難しい状況にあった。同社は生成AIと自動化を前提とした運営モデルへの転換を決断し、業務の構造改革に着手した。
導入したAI・プロセス
三つの領域を並行して改革した。QA業務ではAIエージェントによるテスト実行支援を導入し、仕様分析からテスト設計までをAIが担う体制を構築した。カスタマーサポートでは機械返信システムとFAQ生成AIを組み合わせ、業務プロセスそのものを最適化した。機械返信やFAQ生成は問い合わせ件数の多寡を問わず導入しやすく、定型回答が中心の窓口であれば規模に関係なく効果が見込める。コンテンツモニタリングでは投稿傾向分析AIと関連キーワード抽出の仕組みを取り入れ、一次判定の精度を高めた。ECレビューやSNSコメントの確認にも同じ発想を転用できる。
「カスタマーサポートの経験を、AIによる対応品質の向上に活かせることに大きなやりがいを感じています」
(出典:東実穂(クロスカンパニーCS本部 AIイノベーションパート / LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社)プレスリリース 2026年10月29日)
成果(数字)
・全体: 年間換算で約30万時間相当の効率化を実現。AI活用による創出時間は約18万時間。
・QA: 年換算10万時間相当の効率化。2027年度までに工程工数の最大80%省力化を目標とする。
・CS: 受付から解決までの時間を従来の約4分の1に短縮。夜間の未回答メールは約10分の1に減少。年換算で約1万4000時間相当を効率化した。
・モニタリング: 目視確認件数を約35%削減。年換算で約5万時間相当を効率化した。
・業務拡大対応: 年間換算で約36万時間(約194人分)相当の新規受注・業務拡大に対応した。
出典: LINEヤフーコミュニケーションズ「LINEヤフーコミュニケーションズ、生成AI前提の運営モデルへ転換。生成AI・自動化と業務改善により、年36万時間相当の業務拡大に対応」(2026年10月29日)
