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九州がんセンターが「ユビー生成AI」で業務改革 — 初診カルテ入力10分短縮・議事録作成70%削減

この記事の監修者 株式会社デジタルゴリラ

九州がんセンターとは — 国立病院機構初のAI導入事例

九州がんセンターは、国立病院機構が運営するがん専門の医療機関である。月間新患は約300件にのぼり、医師・事務スタッフの業務負荷が課題となっていた。今回の「ユビー生成AI」導入は、国立病院機構としては初の事例となった。

導入の背景と課題

医師の働き方改革により時間外労働の上限規制が適用される中、医療現場では事務作業の増加が深刻な課題となっていた。九州がんセンターでも、初診時のカルテ入力や会議の議事録作成といった事務的な業務が、患者と向き合う時間を圧迫していた。限られた人員で医療の質を維持しながら、事務作業の負担を軽減する手段が求められていた。

導入したAI・プロセス — 4つの活用領域

九州がんセンターでは「ユビー生成AI」を4つの領域で活用している。医師事務作業補助者による初診支援、退院サマリー(診療録要約)の作成支援、インフォームドコンセントやカンファレンスの記録作成、そして会議運営の迅速化である。AI出力はあくまで下書きとし、最終確認は医療職が行うルールを徹底している。データは毎日自動連携される仕組みで、AIモデルの学習に再利用されない設計になっている。

九州がんセンター副院長の益田宗幸氏はプレスリリースの中で、年々増加する医療事務作業が患者対応の障壁となっていたと述べている。

成果(数字)

初診カルテ入力時間:平均22分→12分(10分短縮)、年間約600時間以上削減
議事録作成:労力70%削減、1時間以内での出力が可能に
月間新患約300件換算で、月間約50時間の業務時間を創出

中小企業が学べるポイント — 「AI下書き+人が確認」の導入ステップ

九州がんセンターの事例から、業種を問わず応用できる3つの学びがある。

1. 既存インフラに組み込む設計で導入コストを下げる

今回の導入では、既存の業務フローの中にAI機能を組み込む形をとっている。新しいシステムをゼロから構築するのではなく、日常的に使っているツールや業務の流れの中にAI機能を追加する方式は、中小企業が少ない投資で効果を出す際の参考になる。

2. 「AI出力は下書き、最終確認は人間」のルールを最初から決める

九州がんセンターでは「AI出力はあくまで下書き」というルールを全職員に徹底した。AIの出力精度に過度な期待をかけず、人間が最終確認する前提で運用ルールを設計することで、導入後のトラブルや品質問題を防いでいる。このルール設計は、業種や企業規模を問わず、AIを業務に組み込む際の基本形として活用できる。

3. 1領域から始めず4領域を同時展開した判断

同院は初診支援・退院サマリー・IC記録・会議運営の4領域を同時に展開した。1つの業務に限定してスモールスタートするのが一般的なAI導入だが、複数の定型業務を横断的にAI化することで、組織全体の業務時間を大きく削減する効果を得ている。社内で「AI活用は一部の人だけの話」にならないという意味でも、横展開を前提にした導入計画は検討に値する。


出典: Ubie株式会社「九州がんセンター、『ユビー生成AI』で業務改革を実現 国立病院機構初の導入事例、初診カルテ入力10分短縮・議事録作成70%削減」(2026年7月2日)

株式会社デジタルゴリラ