アスコットが生成AI伴走支援で資料作成を85%削減 — 5日間40時間→6時間へ
導入企業概要
株式会社アスコットは1999年4月設立の総合不動産サービスプロバイダー。分譲・賃貸マンション、オフィス、物流施設の開発を手がけ、2025年に大東建託株式会社の完全子会社となった。
導入の背景と課題
不動産業界では、用地仕入れ時のボリュームチェックや工事費見積の突き合わせ、投資意思決定に使う資料作成など、膨大なドキュメント処理が現場を圧迫する。資料作成1件に5日間(40時間)を費やす業務も残っており、「その圧倒的なパワーに驚愕し、自社でのAI導入を本格的に模索しました」と代表取締役会長の中林毅氏が語るように、業務量そのものを変えるための手段が求められていた。
導入したAI / プロセス
AI CROSS株式会社が提供する生成AI伴走支援を採用。Anthropic製のClaude Cowork・Claude Artifacts・Claude Skillsを活用した週次相談会を2026年4月9日から7月10日の約3ヶ月半にわたって全12回実施した。参加者はAI活用アドホックチーム15名で、受講前には「全く知識がない」メンバーが5名を含む初学者中心の構成。相談会では実際の業務課題を持ち込み、その場でAIによる解決策を構築・社内展開する形式を取った。
「5日かかっていた資料作成は6時間に、チーム全体では年間1,560時間超の時間創出につながりました。」
── 菊川(AI CROSS株式会社 AIエバンジェリスト)出典:プレスリリース 2026年7月28日
成果(数字)
- 資料作成業務を85%削減(従来5日間40時間→6時間に短縮)
- 用地仕入れボリュームチェック: 従来2〜3日→10分以内に短縮
- 年間時間創出: 参加者13名で約1,560〜2,420時間超(推計)
- アンケート回答者13名全員が「実際に業務で活用・検証している」と回答。総合満足度は平均4.7点(5点満点)、92.3%が「期待を上回った」以上と評価
- 残業時間は月間30時間程度からほぼ解消されたとの報告がある
中小企業が再現できるポイント
この事例が持つ最大の再現性は「週1時間・全12回」という少ない接点でここまで変化が起きた点にある。専任のAI担当者がいなくても、実務課題を持ち込んで週1回相談する形式であれば、社内で自然に定着する。受講前に「全く知識がない」メンバーが5名いたにもかかわらず、3ヶ月半後には全員が業務でAIを活用していた事実は、DX推進担当が「社員のリテラシーが心配」と感じる中小企業にとって一つの答えになる。不動産業に限らず、資料作成・見積突き合わせ・案件チェックといったドキュメント処理業務を抱える業種であれば、同様のアプローチで成果を出せる可能性が高い。
出典: AI CROSS株式会社「AI CROSS、不動産事業アスコットへの生成AI伴走支援で資料作成業務を85%削減」(2026年7月28日)
