テックファームがAI駆動開発をnankan BOXで実証 — 開発工数従来比50%削減・生産性約2倍
テックファーム株式会社とは
東証グロース市場上場のテックファームホールディングス株式会社傘下のICTソリューション企業。東京都新宿区に本社を置き、2015年設立。AI戦略の策定から業務設計・システム開発・運用定着まで、DX支援を一気通貫で手がける。
導入の背景と課題
ソフトウェア開発の現場では、要件定義から実装・テストまで各工程に多くの人的工数がかかり、コストと納期がプロジェクトの制約になりやすい。複数の工程をまたいだ品質管理も属人化しがちで、仕様変更への対応コストも膨らみやすかった。テックファームはこうした構造的課題を解消するため、開発工程全体を「AIが前提」の設計に組み替える「AI駆動開発」モデルの確立に取り組んだ。
導入したAI / プロセス
仕様駆動開発を軸に、要件定義・設計・実装・テスト・プロジェクトマネジメントの全工程にAIを組み込み、人はレビューと承認を担う役割分担モデルを構築した。独自の仕様管理AIエージェントを活用した「AI-DDT」として体系化し、企業への内製化支援サービスとして提供している。
2026年7月には東京都競馬株式会社と株式会社eパドックからの依頼で、南関東競馬ファン向けサービス「nankan BOX」(7月27日公開)の開発に適用。生成AIと独自ロジックを組み合わせたレース・馬の魅力解説機能を備えたスマホ特化サービスを実現した。本記事の成果数字はこの実案件で得られたものである。
「AIを前提に業務・開発・運用を設計し、人とAIが役割分担しながら継続的に成果を生み出す体制づくりまで支援」
── テックファーム株式会社 プレスリリース(2026年7月28日)
成果(数字)
- 開発工数:従来比50%削減
- 生産性:約2倍向上
- バグ発生数:約20%削減
中小企業が学べるポイント
今回の事例は「IT開発会社が自社の開発プロセスをAI化した」話だが、発注側の中小企業にとっても実践できる教訓がある。
ベンダー選定の判断軸が変わる。AI駆動開発を採用しているベンダーは、要件定義から実装・テストまでの全工程でAIが工数を削減している。見積もりを比較するとき「AIは設計・実装・テストのどの工程で使っていますか?人のレビュー体制はどうなっていますか?」と一言確認するだけで、ベンダーのAI活用の本気度が測れる。
「人はレビューと承認」モデルは社内業務に転用できる。AI駆動開発と同じ「AIが初稿・人が判断」という役割分担は、経理チェック・契約書レビュー・採用スクリーニングなど、繰り返し発生する判断業務に広く応用できる考え方でもある。
出典: テックファームホールディングス株式会社「テックファーム、仕様駆動開発を核とした『AI駆動開発』で生産性約2倍を実現」(2026年7月28日)
