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企業事例

DAIWA CYCLEがAI経費承認でこう変わった — 月18時間以上の工数削減

この記事の監修者 株式会社デジタルゴリラ

導入企業概要

DAIWA CYCLE株式会社は大阪府吹田市に本社を置く自転車専門店チェーンで、2026年6月末時点で全国157店舗を展開している。東証グロース上場企業であり、資本金は5億6,221万円(2026年1月31日現在)。

導入の背景と課題

多店舗展開が進むほど、経理の仕事量は増える。DAIWA CYCLEでは毎月1,000件を超える経費申請が発生しており、経理担当者は申請内容の確認と差し戻しの作業に多くの時間を費やしていた。

問題の核心は「人的チェック」の限界だ。規程に沿っているか確認する作業は知識と集中力を要し、件数が増えるほどミスも発生しやすくなる。さらに店舗網が広がるにつれて申請件数も増加傾向にあった。人を増やすことなく処理能力を上げるためには、確認業務そのものを仕組みで代替するしかなかった。

導入したAI / プロセス

株式会社TOKIUMが提供する「TOKIUM AI経費承認」を導入した。このサービスは、経費申請の内容を社内規程に照らしてAIが一次チェックし、不備があれば自動で差し戻しを行う仕組みだ。

従来、経理担当者が一件ずつ目で確認していた照合作業をAIが代行することで、担当者は例外的なケースや判断が難しいケースに集中できるようになった。確認フローが標準化されるため、担当者によるチェックの質のばらつきも抑えられる。

成果(数字)

  • 工数削減:導入から2か月で月あたり18時間以上削減(2か月累計で約36時間削減)
  • 人員増なし:既存体制のまま残業時間も抑制
  • 将来見込み:年間約220時間の削減を見込んでいる(担当者の見込み値)

DAIWA CYCLE経理部部長の川嶋好洋氏は次のようにコメントしている。

「導入から2か月で、すでに月あたり18時間以上の工数を削減できており、年間では約220時間の削減効果を見込んでいます。また、人員を増やすことなく残業時間も抑えられております」

(出典:DAIWA CYCLE株式会社 川嶋好洋氏 プレスリリース 2026年7月2日)

中小企業がこの事例から学べること

この事例が示しているのは、「確認業務は人がやるべき仕事」という固定観念が変わりつつあるということだ。DAIWA CYCLEのように多店舗展開している企業は特に実感しやすいが、根底にある課題は業種を問わず共通している。

自転車販売・小売業向けの視点

店舗数が増えるほど、経費申請の種類も増える。消耗品の購入、出張交通費、備品の修繕費など、申請者の背景が多様になる分、チェックの負担も増大する。DAIWA CYCLEが選んだのは「確認の標準化」だ。社内規程をAIに読み込ませ、全件一律のルールで一次チェックするという方法は、チェック担当者の経験年数や知識量に依存しない品質を実現する。

多店舗チェーンだけでなく、月50〜200件程度の申請が発生している中堅・小規模企業でも同じアプローチは有効だ。月18時間の削減を規模比で換算すれば、小さな会社でも数時間から十数時間の圧縮が見込める。

多店舗展開企業向けの視点

「経理の仕事が増えるから人を採る」という判断は、固定費の増加を招く。DAIWA CYCLEが示したのは、申請件数が増えても人員を変えずに処理できる状態を作るという選択だ。売上が伸びるほどコストも線形に増える構造を、非線形(業務量は増えてもコストが増えにくい)に変えることが、収益率の安定につながる。

まとめ

DAIWA CYCLEは、毎月1,000件超の経費申請に向き合うなかで、AI一次チェックという手段を選んだ。導入後わずか2か月で月18時間以上の工数削減を実現し、人員増なしで残業時間の抑制にも成功している。

この事例の本質は「手を動かす作業をAIに任せ、人の判断が必要な部分に集中する」という業務設計の転換にある。自転車販売に限らず、定型的な確認作業を抱えているバックオフィスであれば、同様の構造的改善が可能だ。


出典: DAIWA CYCLE株式会社「東証グロース上場の自転車専門店チェーンDAIWA CYCLE株式会社 TOKIUM AI経費承認を導入」(2026年7月2日)

株式会社デジタルゴリラ