お問い合わせ
AIニュース

Mistral AIが企業文書の検索精度を劇的に改善する「Agentic Search」を発表 SEC文書ベンチマークで正答率93.7%を達成

この記事の監修者 株式会社デジタルゴリラ

フランスのAI企業Mistral AIは2026年8月20日、企業向け文書検索の基盤技術「Agentic Search」を発表した。従来のRAG(検索拡張生成)で課題だった複雑な文書の検索精度を大幅に改善し、金融ベンチマーク「FinanceBench」で最大93.7%の正答率を達成した。

発表の概要

Agentic Searchは、AIモデルに5つの検索能力(search・open・navigate・read・grep)を与える文書検索の基盤技術だ。従来のRAGがテキストを固定サイズに分割して検索するのに対し、Agentic Searchはモデル自身が文書を開き、目次を辿り、該当箇所を読み、パターンを検索するという多段階の探索を行う。

FinanceBench(SEC提出書類368件・150問)での結果は以下の通りだ。GLM-5.2は正答率33.4%から93.7%に向上し、Mistral Medium 3.5は26.7%から74%に改善した。トークン使用量は23.9〜33.7%削減され、P90レイテンシも255秒から154秒に短縮されている。

米国財務省公報(Treasury Bulletins)696件・133問を対象とした「OfficeQA Pro」ベンチマークでも、GLM-5.2が正答率6.3%から51.9%へ45.6ポイント改善した。

“Retrieval quality scales with model capability instead of being capped by your chunking strategy.”

(筆者意訳:検索品質がチャンキング戦略の上限に縛られず、モデルの能力に応じて向上する)

── Mistral AI 公式ブログ

中小企業の文書検索にどう関係するか

Agentic SearchはMistralのSearch ToolkitおよびStudio・Vibeの各サービスから利用できる。社内にある契約書・仕様書・報告書といった複雑なPDF群に対してRAGを試したが精度が出なかった、という企業にとって、検索手法そのものを見直す判断材料になる。


出典: Mistral AI「Agentic Search. More accurate and efficient results from your AI systems.」(2026-08-20)

株式会社デジタルゴリラ