Anthropic、Claude Code誕生秘話を公開──Slackの「いいね2件」CLIが主力製品へ
Anthropicは2026年7月7日、コーディングエージェント「Claude Code」の開発秘話を公式フィーチャー記事として公開した。入社直後のエンジニアが2日で作ったCLIプロトタイプが、Slackで「いいね2〜3件」しか得られなかったところから現在の中核製品へと進化した経緯を、研究者・エンジニア・早期ユーザーなど16名超の証言で振り返った内容だ。
入社直後のCLIプロトタイプがコーディングエージェントの原点に
Claude Codeを開発したBoris Chernyは2024年9月にAnthropicに入社した直後、Claude APIを試す目的でコマンドラインツールを2日で制作した。AppleScriptと連携し、Apple Musicの再生曲名を読み上げるだけのシンプルなものだった。Slackに投稿しても反応は少なく、当初は見向きもされなかった。Chernyはこのプロトタイプについて「ファイルを読むことも、bashを使うことも、エンジニアリング的な操作は何もできなかった。ただコンピュータと対話できるだけだった」と述べている(Anthropic公式フィーチャー記事、筆者意訳)。
その後チームがAI安全性研究の副産物として内部ツール「clide」を発展させ、2025年2月にClaude Codeとして一般公開。Claude 4リリース後は採用が急拡大し、現在はAnthropicの中核プロダクトのひとつに位置づけられている。Cherny自身も2025年冬にはClaude Codeを使って1日88コミットを達成しており、自らコードを手書きする割合はほぼゼロになったと述べている。なお同氏は「まだ1%しか完成していない」と語っており、長時間の自律稼働や永続メモリなどを今後の課題に挙げた。
中小企業の社内AI活用に示唆すること
Claude Codeは現在、Claudeのサブスクリプション(ProまたはMaxプラン)に含まれており、ターミナルで動作するコーディングエージェントとして業務に活用できる。開発秘話が示すのは「大きな予算も専任チームも最初からは不要だった」という事実だ。「Slackの反応が2〜3件」だったプロトタイプが中核製品に育つまでの過程——小さく試す、社内で反応を見る、課題を見ながら改善を重ねる——は、規模を問わず社内AI活用を進める際の実践的な参考になる。
出典: Anthropic「The Making of Claude Code」(2026年7月7日公開、複数報道より確認)
