Google DeepMind、ヒトDNA90億通りの変異影響を予測する「AlphaGenome Atlas」を無料公開
Google DeepMindは2026年9月8日、ヒトゲノム上で起こりうる90億通りの一塩基変異すべての影響をAIで予測したデータベース「AlphaGenome Atlas」を公開しました。データセットは1ペタバイト規模で、学術研究者は無料で利用できます。
90億通りの変異予測を1つのデータベースに集約
AlphaGenome Atlasは、ヒトDNAの1文字を別の文字に置き換えた場合に何が起こるかを、数百種類の細胞・組織タイプごとに予測したデータベースです。AlphaFoldデータベースの30倍以上の規模にあたります。
従来、研究者はこうした変異の影響を1件ずつ実験室で検証する必要がありました。DeepMindによれば、90億通りすべてを実験で調べるのは現実的に不可能とされており、AlphaGenome Atlasはこれを一挙に予測可能にしました。
新たに導入されたAVI(AlphaGenome Variant Impact)スコアは、各変異の影響度を1つの数値に集約します。Fortune誌の報道によると、既知の病因変異を上位50候補に絞り込んだ中で約3割が的中(29.5%)し、従来手法のCADD(12.5%)を大幅に上回りました。
“AlphaGenome Atlas is a baseline rather than an endpoint.”
(筆者意訳:AlphaGenome Atlasは到達点ではなく、出発点です)
── Google DeepMind 公式ブログ
出典: Google DeepMind「AlphaGenome Atlas: A predictive map of every possible DNA letter change in the human genome」(2026年9月8日)
参考: Fortune「Google DeepMind publishes AI-powered predictions for the effect of all 9 billion possible single-point mutations to human DNA」(2026年9月8日)
