ChatGPT無料プランにThink(推論モード)が解放、LinuxデスクトップとProject Memory設定も追加
OpenAIは2026年8月14日、ChatGPTの複数機能を一斉に更新した。これまで有料プラン限定だった高度推論機能「Think」が無料プランを含む全プランに開放されたほか、Linuxデスクトップアプリのパブリックプレビューなど実用的な追加が続いた。
無料でも”じっくり考えるAI”が使える
「Think」は、ChatGPTが回答を導く前に段階的な推論を行う機能だ。数学の問題や複雑な論述など、即答ではなく熟考が必要な質問に対して精度を高める。これまでPlus・Proの有料プランに限られていたが、今回のアップデートでFree・Goを含む全消費者プランに解放された。
“Select Think on the web when you want ChatGPT to reason through a harder question”
(筆者意訳:難しい質問をじっくり考えてほしいときは、ウェブ版でThinkを選んでください)
Thinkを使うには、ウェブ版のメッセージ入力欄にある「Think」ボタンを選択するだけでよい。
追加コストゼロで変わる業務分析の現場
Think無料化が実務に与える変化は、中小企業の経営者やDX推進担当者にとって見過ごせない。これまで高度な推論が必要な作業は有料プランを契約した担当者だけが使えるものだったが、今後は組織全員が追加コストなしで利用できる。
たとえば、見積書の条件を複数案件にわたって比較・精査する作業、契約書の条項と想定リスクの整理、社内FAQをより正確な回答に更新する作業などで、Thinkの効果は出やすい。即答より正確さが求められる場面で精度が上がるからだ。「AI導入にコストをかけるのは難しい」という中小企業でも、無料プランのままで複雑な業務分析をAIに任せる選択肢が広がった。
Linuxデスクトップアプリがパブリックプレビューに
8月11日、ChatGPTのLinux向けデスクトップアプリがパブリックプレビューとして公開された。対応ディストリビューションはUbuntu 24.04 LTS・26.04 LTS、Debian 13、Fedora 43・44。.debまたは.rpm形式で配布されており、x64・Arm64の両アーキテクチャに対応する。同時期にコーディング支援ツール「Codex」もLinux向けパブリックプレビューが開始されている。現時点ではSnapやFlatpakには対応しておらず、プレビュー段階のため一部機能に不安定さが残る可能性がある。
その他のアップデート
共有していないプロジェクトに限り、メモリの管理方法を「デフォルト」と「プロジェクト専用」の間で切り替えられるようになった。これにより、プロジェクトを作り直すことなく記憶の範囲を変更できる。
また、任意のトピックについてChatGPTに問題を出させ、会話内でそのまま回答できるインタラクティブクイズ機能も全消費者プランとEduプランに追加された。ウェブ・モバイルの両方で利用できる。
出典: OpenAI「ChatGPT Release Notes」(2026年8月)
