SNS マーケティング全般

不動産のLINEマーケティング実践法!成功事例から学ぶ4つの戦略

LINEは約9,200万人の国内ユーザーを持つ、日本最大級のコミュニケーションツールです。

 

多くの企業がマーケティングに活用するLINEですが、不動産業界でも効果的な活用が可能です。

物件情報の配信から顧客とのやり取り、契約後のフォローまで、様々な業務シーンで活用できます。

 

本記事では、不動産会社向けのLINEマーケティングについて、メリット・デメリットや具体的な活用方法、成功事例を交えて詳しく解説いたします。

 

 

LINEマーケティングとは?

LINEマーケティングとは、LINE公式アカウントというビジネス向けの機能を用いて、集客活動や販売促進を実施するマーケティング手法のことをいいます。

 

企業は顧客とのLINEでの友だち登録数を増やすことで商品/サービスの認知度を高め、販売機会を創出したり、店舗への集客に繋げたりする効果が期待できるのです。

 

このような特徴は、不動産業界においてもさまざまな分野で役立てることができます。

 

 

LINEマーケティングのメリット・デメリット

不動産会社のマーケティング施策にLINEを取り入れる前に、LINEマーケティングのメリットとデメリット、両方の側面を理解しておきましょう。

 

不動産会社がLINEマーケティングを取り入れる3つのメリット

LINEマーケティングには3つのメリットがあります。

 

LINEの国内ユーザーは約9,200万人と圧倒的なシェアを誇り、もっとも日常に浸透しているSNSと言えるでしょう。

そのため、顧客のスマートフォンにはすでにLINEアプリがインストールされていることがほとんど

 

自社開発アプリを利用する場合に発生する、インストール→新規会員登録 という手続きをとる必要がないため、顧客にとっての負担や心理的ハードルが低く、友だち追加されやすいことは大きなメリットと言えます。

 

また、日常的にコミュニケーションツールとしてLINEを活用する人が多い分、LINE公式アカウントからのメッセージは目に留まりやすいことも特徴。送信されたメッセージは高い確率で読まれる傾向にあります。

調査によると、約20%のユーザーがLINE通知を「即時確認する」、約80%が「24時間以内に確認する」という結果が出ています。

 

LINE公式の豊富な機能と高いメッセージ到達率を組み合わせることで、効率的な販促活動が実現できるでしょう。

 

 

不動産会社がLINEマーケティングを取り入れる2つのデメリット

一方で、LINEマーケティングには2つのデメリットがあります。

 

顧客にメッセージを配信するには、公式アカウントの友だち登録が必須となります。そのため、継続的な友だち獲得施策や、双方向のコミュニケーションを促す工夫が求められます。

 

また、アカウントが停止されると、顧客データの消失や売上減少につながる可能性があることはリスクと言えるでしょう。

ただし認証アカウントにはアカウント停止措置はほぼ発生しませんので、効果的なマーケティングを実現するために、アカウント認証を完了してから運用を開始することをお勧めします。

出典:【公式】LINE公式アカウント|LINE for Business

 

公式LINEの導入方法や料金、不動産会社での運用ポイントなどはこちらの記事で詳しく解説しています。LINEの導入前にぜひご一読ください。

>> 不動産会社がLINE公式アカウントを導入すべき5つの理由と運用のコツ

 

 

【業務別】不動産会社におすすめする、LINEマーケティング施策3選

では、不動産会社の業務でLINEが効果を発揮する施策を3つご紹介します。

業務別にご紹介させていただきますので、貴社の状況に近しいものから取り入れてみてください。

 

①物件仲介の実務

不動産仲介業務では、次のような用途でLINEが活用できます。

 

LINEの配信機能を活用して、引っ越しを検討しているお客様へスムーズに物件情報を届けることができます。

 

また、ポータルサイトで物件を見つける→問い合わせフォームから連絡する→メールでやり取りをする、というように連絡手段が何度も変わるのは、お客様にとっても手間がかかりますよね。

顧客接点から成約までを一元管理できるLINEを取り入れれば、お客様にとっても不動産会社側にとっても、コミュニケーションの負担を減らすことができるのです。

 

 

②物件管理の実務

賃貸物件の管理業務においても、このような場面でLINEを取り入れることができるでしょう。

 

不動産管理の業務は期限が決まっているものも多く、お客様との迅速なコミュニケーションが重要になってきます。

 

ただ、ダイレクトメールを送っても書類を開封してくれない、メールだと返信を手間に感じる、などの理由からお客様と連絡がスムーズに取れないといった場面も少なくないのでしょうか。

 

コミュニケーションツールとして公式LINEを取り入れることで、そのような課題にアプローチできるかもしれません。

LINEでは物件ごとにアカウントを設定することができ、メッセージの一括送信と個別チャット対応を使い分けることもできます

 

入居者との連絡がスムーズになれば、自ずと業務の生産性も向上していきます。

 

 

③新規物件の案内業務

新規顧客への物件案内などのマーケティング業務でも、LINEは重要な役割を果たします。

以下のような情報を継続的に配信することで、追加購入や上位商材の購入を促す効果が期待できます。

 

 

LINEは、情報発信と双方向の対話が同時に行えます。

お客様とのやり取りで信頼関係を構築しながら、関連サービスの提案も進めることで、効率よく収益向上を図ることができるでしょう。

 

 

不動産会社でLINEを活用した成功事例4選

最後に、業界の先進事例として、LINEを活用した効果的な集客方法を4つご紹介します。

実践的な取り組みと成功ポイントをまとめましたので、貴社でもぜひ応用してみてください。

 

アットホームの活用事例

アットホームのLINE公式アカウントは、お客様の具体的なニーズを引き出す仕組みを構築しています。以下で詳しく説明いたします。

 

■アットホームの成功ポイント

 

セグメントを細かく分類した配信設定により、ブロック率の低下にも成功していると見受けられます。

 

 

SUUMOの活用事例

SUUMOのLINE公式アカウントが集客力を高めているポイントをまとめました。

 

リッチメニューには賃貸物件の検索機能、新築マンションの案内、戸建て物件の紹介などの選択肢があり、ボタンをクリックするとSUUMO公式サイトの各専用ページへ移動する設計となっています。

 

利用者の選択履歴を分析することで、アンケートを取らずに個別のニーズを正確に把握できる仕組みが素晴らしいと言えます。

さらに、物件が決まれば引越しはつきもの。提携引越業者との連携により、追加的な収益確保を実現しています。

 

 

てまひま不動産の活用事例

てまひま不動産のLINE公式アカウントは、個別チャットでのスタッフの対応が成功要因となっています。

 

従来、不動産会社と顧客とのコミュニケーションは、電話やメールでの問い合わせを経て、来店しての打ち合わせを行うことが主流でした。

しかし、昨今のコロナ禍に伴う生活やビジネス様式の変化で、「大きな不動産店舗に入って、いろいろ相談しよう」という対面での住まい探しから、インターネットで物件情報を調べ、問い合わせから資料請求までできるだけオンラインで気軽に完結させたい、という流れに変わってきたのです。

 

「気になる物件があるけど、手続きが煩雑で腰が重いな…」というお客様の心理的なハードルを取り払えず、機会損失をしてしまうのはとてももったいないですよね。

 

そこで、気軽に連絡できるLINEの個別チャットを導入することにより、成約に繋がりやすい見込み客との接点を逃しにくくなります。

また、お客様の要望に応じた個別返信をリアルタイムで丁寧に行うことで、自動応答では把握できない細かなニーズも確認できます。

初回の接触タイミングに対話ができることで、商談成約率の向上を実現しています。

 

 

賃貸スモッカの活用事例

賃貸スモッカのLINE公式アカウントは、友だち追加した時の特典内容を明確に伝えていることが大きなポイントです。

 

友だち追加時の最初のメッセージにて、新着物件情報をいち早くLINEで配信すること、キャンペーンの案内、お客様の希望条件に合致した物件のみを配信することなどを明示しています。

 

前述の調査から、LINE利用者の6割が1社以上の企業LINE公式アカウントを友だち追加していることが明らかになっています。

しかしその一方で、約6割のユーザーがアカウントをブロックした経験があるそうです。

同調査では、ブロックの理由として「メッセージの配信頻度が高すぎる」「不要な情報ばかり届く」といった回答が約6割を占めました。

 

調査結果を踏まえても、ユーザーに適した情報を配信すること、その方針を最初に伝えることは、ブロック率を低下させる有効な施策と言えるでしょう。

 

また、友だち追加後は自動応答システムを活用し、ユーザーは提示された選択肢を選ぶだけで物件の希望条件を入力することができます。

選択式の簡単な質問形式により、ユーザーの離脱を防止する工夫がされているのです。

 

顧客の満足度を下げない運用はぜひ参考にしたいポイントですね。

 

 

まとめ

この記事では、LINE公式アカウントを不動産会社のマーケティングツールとして活用する方法についてご紹介してきました。

 

9,200万人という国内最大級のユーザー基盤を持つLINEは、物件情報の配信から契約後のフォローまで、幅広い業務で活用が可能です。

特に、高いメッセージ開封率や友だち登録のしやすさは、顧客とのコミュニケーションを円滑にする大きな利点となります。

 

ピックアップした成功事例からは、顧客ニーズを的確に把握すること、ニーズに基づいて配信内容を精査していくことが重要なポイントであると見えてきました。

 

ただし、効果を最大限に引き出すためには、アカウント認証の完了や継続的な友だち獲得施策など、計画的な運用が求められます。

各社の実情に合わせた活用方法を検討し、LINEマーケティングの展開によって業務効率の向上と売上の拡大を目指しましょう。

 

LINEマーケティングを検討している不動産担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

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