スマートフォンを縦にスクロールするだけで次々と動画が流れるTikTok。

若者を中心に爆発的な人気を誇るこのSNSが、今、不動産業界の新たな集客ツールとして注目を集めています。

かつては10代から20代のZ世代が中心だったTikTokですが、不動産業界にとっても、幅広い年齢層へアプローチできる魅力的なプラットフォームとなっています。

 

しかし、「どう活用すればいいのか分からない」「編集スキルに自信がない」という声も少なくありません。

本記事では、TikTokを活用した不動産集客の可能性や、効果的な動画制作のポイント、おすすめの編集ツールまで、TikTokで不動産情報を発信するために知っておきたい情報を詳しくご紹介します。

 

はじめに：TikTokを不動産集客に活用しよう

TikTokは、若者を中心に人気を集めるSNSとして知られ、10代から20代の「Z世代」と呼ばれる年代の視聴者は半数以上を占めると言われています。

 

しかし近年では、ビジネス関連の情報や質の高いコンテンツが増加しています。この変化に伴い、TikTokを利用する年齢層が徐々に上昇してきました。

不動産業界の集客においても、この媒体を活用することで、デジタルに精通したZ世代のみならず、幅広い年齢層へのアプローチが期待できます。

 

TikTokを通じた不動産集客のメリット

• 視覚的な訴求力が高い
• 短時間で情報を伝えられる
• ユーザー参加型のコンテンツ作成が可能：ユーザーとのコミュニケーションを取りやすい
• アルゴリズムによる効果的な情報拡散

 

とはいえ、TikTok動画の作成に挑戦しようとする不動産会社の担当者の中には、「どうやって編集すればいいのかわからない」と悩まれる方も少なくないのではないでしょうか。

 

 

物件の魅力が伝わる不動産コンテンツを作る、TikTok動画編集5つのポイント

自社の取扱い物件をTikTokで発信するならば、物件の魅力が伝わり、関心を持った視聴者からお問い合わせがあることが理想ですよね。

ここでは、短い時間で視聴者の目を惹き、物件情報が伝わるTikTok動画編集の5つのポイントをご紹介します。

 

1.冒頭に物件のハイライトを持ってくる

TikTokでは、冒頭で視聴者の関心を引くことが重要です。

TikTokは、画面を縦にスワイプすれば次の動画が表示されますよね。視聴者が動画の視聴を決めるのは最初の2〜3秒と言われており、関心を持てない動画は流し見されてしまうのです。

 

不動産情報のコンテンツの場合は、物件のハイライト（その物件の一番の強み）を動画の最初に配置し、視聴者にアピールしましょう。

 

間取り、築年数、立地など様々な観点がありますが、ハイライトは1箇所に絞り込むことが効果的です。

情報はテキストでも補足して、視聴者に印象付けることをお忘れなく。

 

 

2.再生速度を調整して動画にメリハリを

ルームツアーのように物件を紹介する動画が主流となりつつありますが、移動のシーンなどは冗長になりがちです。

また、「物件全体をくまなく紹介しようと思うと動画の時間が長くなってしまう」ということもあるのではないでしょうか。

 

再生途中で視聴者が離脱してしまうことを防ぐためには、再生速度を調整することがおすすめです。

移動のシーンは速度を上げ、見せ場となるシーンはあえて速度を落とすなど、メリハリをつけてみましょう。

「動画のサイズを調整したいけどカットする場面が見つからない」という時にも、速度調整は役に立ちますよ。

 

 

3.写真を高速で切り替える

視聴者の興味を引くには、写真を高速で切り替える手法もおすすめです。

音楽に合わせてテンポよく物件写真を切り替えると、ポップな印象が残りやすくなります。

 

また、高速で写真が切り替わることで、視聴者が「さっきの物件の画像をもう一度見たい」と動画を一時停止したり、繰り返し再生したりする可能性が高まります。

再生回数や動画の滞在時間が自然と増え、おすすめ欄に表示されるチャンスも増えることでしょう。

 

 

4.音量のバランスを調整する

BGMと物件説明の音声のバランスも重要です。

ナレーションで物件情報を丁寧に説明しても、BGMが大きすぎて声が聞こえない……という事態は避けたいですよね。

 

TikTokの音量調整機能を使って、BGMと説明音声のレベルを最適化しましょう。

必要に応じて、オリジナル音源を消してBGMのみにすることも可能です。

 

5.動画は推奨サイズに合わせる

TikTokの推奨アスペクト比は9:16です。

スマートフォンで撮影すれば自動的にこの比率になりますが、必要に応じて調整しましょう。

 

横長の動画を投稿することもできますが、視聴者がスマートフォンの角度を変えて見なければならないため、ストレスなく視聴を続けてもらうには縦型動画がおすすめです。

 

サイズが合わない時は、「VideoSolo」などのツールを使えば、簡単にサイズ変更ができます。

動画ファイルの容量を圧縮する機能も備わっているため、アスペクト比だけでなくファイルデータサイズもオーバーした際には調整してみてください。

 

引用元：VideoSolo

 

 

TikTokアカウントを運用する不動産会社におすすめ・動画編集の無料アプリやツール

不動産業界では、本業の合間にTikTokコンテンツ制作を行うという方も多いでしょう。

多忙な中でコンテンツを定期的に制作するには、使いやすく便利な編集ツール選びが重要です。

 

ここでは、TikTok動画編集におすすめの無料アプリやツールを5つ紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

 

CapCut（キャップカット）

引用元：CapCut

 

CapCutは、TikTokと直接連携できる便利な編集アプリです。編集した動画をそのままTikTokにアップロードできます。

 

またCapCutでは、TikTok内で保存したオリジナル楽曲をBGMとして挿入できるほか、iPhone・Androidともにインストールできるため、どのスマホユーザーもスムーズにTikTokと連携ができるところもおすすめポイントです。

 

■主な機能

• 動画の分割とカット
• 再生速度の調整
• BGMの挿入と音声編集
• テキストやスタンプの追加
• エフェクトやフィルターの適用
• 動画サイズの変更

 

 

Premiere Pro（プレミアプロ）

 

引用元：Premiere Pro

 

Premiere Proは、多くの動画クリエイターが使用するプロ仕様の動画編集ツールです。

ブラウザで利用できるため、パソコンでの編集作業が可能です。

 

加えて、Adobe Stockの豊富な音源素材を使用できるため、TikTok内の楽曲以外のBGMを設定したいという場合もおすすめです。

音声をテキスト化する機能もあり、音声の書き起こしからテロップ化まで自動で行えることも便利ですね。

 

有料のアプリですが、検討中の方は7日間の無料体験を試してみるといいでしょう。

 

 

PowerDirector（パワーディレクター）

 

引用元：PowerDirector

 

PowerDirectorは、AIアシスト機能を備えた使いやすいツールです。

編集スキルが浅い方でも、不要な映り込みを削除したりグラデーションを加えたりと、プロのような編集ができます。

 

3Dテキストなど、TikTok本体にはない編集機能も盛り込まれています。

物件の特徴を強調するアニメーションや3D効果を簡単に追加できることも特徴です。

 

 

InShot（インショット）

引用元：InShot

 

InShotは、初心者にもおすすめのシンプルな無料アプリです。

直感的に操作ができ、手軽に不動産コンテンツを制作できます。

 

• 基本的なトリミングとトランジション
• フィルター適用
• 音楽追加
• テキストやステッカーの挿入

 

上記の基本的機能は備えているので、スマートフォンでサッと編集してアップロードしたい方にはおすすめのアプリです。

 

不動産業界のTikTokコンテンツ制作におすすめの編集ツールを4つご紹介しました。

各ツールの特徴を理解し、自社の制作環境や予算など、状況に合わせて不動産コンテンツに最適なものを選んでみましょう。

 

 

TikTokで不動産情報を発信する際の編集上の注意点

TikTokを活用して不動産情報を発信する際は、いくつかの注意点を押さえておきましょう。

 

投稿後は動画の編集ができない

TikTokでは、一度投稿した動画を後から編集することができません。

 

特に不動産物件の紹介動画は、動画のインパクトも大切ですが、正確な情報提供ができているかは会社の信用問題に関わります。

投稿する前に必ず情報に誤りがないか確認し、再編集の可能性を考慮して編集前の動画を保存しておくことが大切です。

 

 

3分以上の動画は投稿できない

TikTokでは、3分以上の動画を投稿することができません。

重要な情報を3分以内に凝縮すること、収まりきらない長い内容は複数の動画に分割して投稿することなどに気をつけましょう。

 

物件周辺の地域情報など長い尺が必要な題材は、シリーズ化して投稿するのも良いかもしれません。

 

 

会社のブランドイメージを一貫させる

コーポレートロゴを使用したり、フォント・映像にかけるフィルターなどを統一させたり、自社にふさわしいトーン＆マナーで発信することで、一貫したブランドイメージを与えることができます。

 

各動画の終わりに会社情報や問い合わせ先を表示することも重要です。

物件に興味を持った顧客が問い合わせをしやすいよう、コミュニケーションの動線を確保しておきましょう。

 

 

まとめ

この記事では、TikTokで不動産集客を行うためのポイントを、動画編集の観点からお伝えしてまいりました。

冒頭で視聴者の関心を惹き、メリハリのある動画を制作すること、わかりやすい物件情報の提示が大切です。

 

おすすめの動画編集ツールもご紹介させていただきました。社内の運用体制に合う編集ツールと出会えることを願っています。

TikTokでの不動産集客に力を入れていきたい方は、ぜひ記事の内容を試してみてくださいね。