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TikTok×不動産で集客力UP!効果的な発信方法と人気アカウントの特徴とは?
sns
2024年10月15日
近年、多くの企業が集客ツールとしてTikTokを活用しています。
TikTokの日本におけるアクティブユーザー数は1700万人にも上るとApp Annie社が発表しており、今後さらなる発展が見込まれるSNSの一つと言えるでしょう。
さまざまな業界がTikTokに参入する中、最近では不動産系のアカウントや投稿も増加傾向にあります。
実際に、TikTokを通じて物件に興味を持って契約に至るケースも増えているため、集客ツールとして有効活用できれば十分な成果が期待できます。
しかし、以下のような悩みを抱える不動産会社の担当者も多いのではないでしょうか。
「 TikTokの活用方法が分からない」
「どんな投稿をすればいいか分からない」
「運用で気をつけるべきポイントを知りたい」
この記事では、不動産会社のためのTikTok活用法や、TikTokを活用して問い合わせ件数を伸ばしている不動産アカウントを紹介します。
ぜひ、自社のアカウント運用にお役立てください。
目次
TikTokで不動産情報が注目されている理由
新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、TikTokにおける不動産情報が増加しています。
外出を控えたことで、店舗での物件紹介や内見の機会が減少。
インターネットを活用した物件紹介が人気となり、現地に赴かずとも内見できるシステムが増加しています。
TikTokを利用した物件紹介もその一つです。
実際、TikTok内で検索されている不動産関連のハッシュタグの再生回数を見てみると、以下のようになっています。
「#デザイナーズマンション」2350万回視聴
「#不動産賃貸」3億520万回視聴
「#お部屋探し」2億7610万回視聴 ※2022年11月時点
これらのハッシュタグの視聴回数から、多くの人がTikTokで不動産情報を閲覧していることがわかります。
TikTokは10~20代へのアプローチに優れているため、これまでリーチが難しかった層にもアプローチが可能という特徴があります。
1人暮らし用や若年層向けの賃貸物件を多く取り扱う不動産業者は、早めにTikTokを始めることをおすすめします。
また、TikTokはマーケティング施策としても広告費が不要なため、運用が成功すれば大きな成果を上げられます。
それでは、ユーザーに響く投稿のポイントについて見ていきましょう。
TikTokを集客に活用するメリット
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
TikTokを利用した集客は広告費が無料
TikTokを活用した集客は、インターネット広告などとは異なり、自社や個人で動画を制作すれば広告費は一切発生しません。
無料で利用できますが、正しい知識を持って運用すれば大きな効果が見込めます。また、広告費だけでなく、ユーザー側も無料で利用できるため、双方にとって使いやすいのが特徴です。
若年層のみならず幅広い世代にアプローチ可能
TikTokの主要ユーザーは10~20代の若年層です。近年ではSNSがビジネスツールとして活用されている影響から、30〜40代のユーザーも増加しています。
若年層だけでなく、幅広い世代への集客が可能なのがポイントと言えるでしょう。
自社アカウントをフォローしていないユーザーにもアピール可能
TikTokには「おすすめ機能」と呼ばれる、アカウントをフォローしていないユーザーにも投稿が表示される仕組みがあります。
そのため、目を引くような動画を制作できれば、自社の存在を知らないユーザーへのアピールも可能です。
さらに、不動産に興味のないユーザーにも投稿が表示されるため、潜在ユーザーへのアプローチも可能となるのです。
参入のハードルが低い
TikTokを活用した集客には広告費が不要なため、金銭的なリスクの心配がなく、スマートフォン1台で撮影・編集・投稿までを行うことができます。
TikTokの動画は短いものが多いため、やり方さえマスターすれば編集もそれほど難しくありません。
もちろん、成果を出すためには工夫やノウハウは必要ですが、TikTokを集客に取り入れること自体はハードルが低いと言えます。ぜひ挑戦してみてください。
ユーザーの意見を直接知ることができる
TikTokにはコメント機能があり、投稿に対して誰でもコメントを残すことができるため、ユーザーの意見を一目で知ることができます。
「動画が見にくい」「こんな物件が見たい」など、良い意見も悪い意見も直接知ることができるため、ユーザーの意見を参考にしながら、より良い動画制作が可能になります。
【TikTok活用のコツ】不動産情報を発信する上で押さえるべきポイント
TikTokで物件情報を投稿する際の4つのポイントを説明します。
それぞれのポイントについて、具体的に見ていきましょう。
ターゲットを明確にする
ターゲットを明確にするために、物件情報からターゲット層を想定し、投稿内容に反映させることが大切です。
最寄り駅などの基礎的な情報だけでなく、ユーザーが物件を自分ごととして捉えられるような情報を提供することが肝要です。
例えば、以下のように契約者の状況まで想定することがポイントです。
- 2DKで一部屋が3畳の物件
→30歳男性。転職して在宅勤務が増えたため、仕事に集中できるスペースを求めている - 1Rでもお風呂が広い物件
→22歳の女性。社会人一年目。お風呂でリラックスする時間が好きなので、広いバスタブを求めている
こうして物件の特色からターゲット層を設定し、投稿内容に盛り込むことで、物件に興味を持つユーザーからの反応を引き出しやすくなるでしょう。
また、アカウント自体にターゲットを設定し、専門性を持たせるのもおすすめです。
例えば「同棲専用の物件紹介アカウント」「一人暮らし専用の物件紹介アカウント」など、専門性が高ければ、ユーザーが他の投稿を閲覧する可能性も高まります。
短い動画で情報を伝える
物件情報を凝縮し、短い動画で投稿しましょう。
TikTokでは最大10分の動画投稿が可能ですが、動画の時間が長いとユーザーがストレスを感じ、途中で離脱してしまう可能性があります。
そのため、短い時間で物件の特徴をまとめ、分かりやすく伝えることが重要です。
おすすめは1分以内です。1分以内に「物件の外観」「部屋の状態」「間取り」「家賃」「周囲の環境」などの特徴をまとめましょう。
ネタが不足しているからといって、無理に情報を追加する必要はありません。
短い動画の方が最後まで視聴される可能性が高いため、必要な情報を網羅していれば、短くても閲覧数は増加します。
また、不動産業と並行して動画編集を行う方も多いことでしょう。
本業の負担にならないよう、最初から動画の構成を決めておくのも有効ですよ。
音楽やナレーションでテンポアップを図る
物件情報の掲載だけにとどまらず、視聴者が最後まで飽きることなく視聴し続けられるよう、音楽やナレーションを加えるのも大切です。
テンポの良さは視聴しやすさにつながるため、リズムなどのテンポ感を大切にしましょう。
ユニークなナレーションで個性を打ち出したり、印象的な音楽を活用したりすることで、アカウントの特色を際立たせることができます。
TikTokで人気の音楽を採用すれば、ユーザーに親しみを感じてもらい、楽しんで視聴してもらえるでしょう。
ユーザーに編集が気に入られれば、他の投稿も閲覧してもらえる可能性が高まるため、トレンドの音楽は積極的に活用しましょう。
サムネイル画像に物件情報を明示する
サムネイル画像は、投稿の顔とも言うべき存在です。
そのため、サムネイル画像に物件の情報を明記することで、ユーザーの関心を惹きつけることができます。
サムネイル画像を一目見ただけで「最寄り駅」「平米数」「家賃」がわかるようにするのがおすすめです。
サムネイル画像次第で、クリック率や閲覧数が大きく変わります。
なぜなら、サムネイル画像を見て条件に合う人は、迷わずクリックするからです。
反対に、サムネイル画像に情報がなく、物件の画像だけでは訴求力に欠けると言えるでしょう。
アカウントのトップページから投稿一覧を見た時に、サムネイルにばらつきがあると見栄えが悪くなるため、記載する情報やデザイン、フォントを統一しておきましょう。
TikTokで不動産情報を投稿して成功しているアカウントの紹介
次に、実際にTikTokを運用し、フォロワー数を伸ばしているアカウントの事例を5つ紹介します。
数多くの不動産会社の中でも際立った成果を上げているアカウントなので、ぜひ参考にしてみてください。
Simple NAIKEN(シンプルナイケン)不動産
「Simple NAIKEN(シンプルナイケン)不動産」は、大阪のおしゃれな物件を紹介するアカウントです。
フォロワー数は13万8700人(2024年10月現在)と多くのフォロワーを獲得しています。
サムネイル画像は白文字でシンプルな印象を与えます。物件の特徴がわかりやすく記されているのが特色です。
「秘密の地下室があるお部屋」「お城のようなお部屋」など、思わずクリックしたくなるようなキャッチーなフレーズでユーザーの心を掴んでいます。
また、動画の多くは30秒程度で物件情報をコンパクトにまとめており、ナレーションと音楽でテンポよく物件紹介をしています。
物件の魅力的な部分をしっかりと見せているため、気に入ったユーザーは他の投稿も見たくなるはずです。
TikTokからLINEへの誘導を行っており、実際の部屋探しはLINEから問い合わせるという導線を構築しています。
LAKIA不動産天王寺本店
「LAKIA不動産天王寺本店」は、大阪を拠点とする不動産会社のTikTokアカウントです。
フォロワー数は2万6400人(2024年10月現在)を獲得しています。
サムネイル画像はシンプルな白地に、物件の基本情報が記載されています。
動画の多くは1分以内にまとめられており、間取りや特徴が冒頭に箇条書きで提示されているため、ユーザーは即座に物件情報を把握できるのが強みです。
また、動画の冒頭でスタッフが笑顔で登場することで、会社に対する好印象も与えています。女性のナレーションを採用しているため、投稿に柔らかな雰囲気を醸し出しているのも特徴的です。
物件の問い合わせ方法として、電話とLINEが明記されており、ユーザーが好みの手段を選べます。
ひとりぐらし
「ひとりぐらし」は、主として首都圏の物件を扱うアカウントです。
フォロワー数は約11,300人(2024年10月現在)を獲得しています。
サムネイル画像には「最寄駅」「家賃」「広さ」がまとめて記載されており、サムネイルを見るだけでも情報を得ることができます。
特にこのアカウントのサムネイルは非常にわかりやすいので、参考にしてみる価値があるかもしれません。
ふたりぐらし♡
「ふたりぐらし♡」は、フォロワー数2万6000人(20224年10月現在)の同棲向けの賃貸物件に特化した不動産アカウントです。
主に東京の物件が多数掲載されています。
サムネイル画像には「最寄り駅」「徒歩何分」「物件の特徴」が明記されており、一目で物件の基本情報を把握できるのも魅力です。
また、「新築」や「築浅」の物件がほとんどを占めており、おしゃれで清潔感のある物件を紹介しています。
新築や築浅の同棲物件を探しているユーザーにとって、他の投稿も見てみたくなるような専門性の高さも強みです。
物件探しの問い合わせは、LINEを通じて行うことができます。
まとめ
TikTokで不動産情報を発信することは、若年層へのアプローチや広告費の削減など、多くのメリットがあります。
投稿する際は、ターゲットを明確にし、短い動画で分かりやすく伝えることが重要です。音楽やナレーションでテンポを向上させ、サムネイル画像に物件情報を明記することで、ユーザーの興味を引くことができます。
実際に成功しているアカウントを参考に、独自の工夫を加えながら運用することで、不動産業界でのTikTok活用の可能性は広がるでしょう。